CHRISTIAN ACADEMY IN JAPAN
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初等部で築かれるコミュニティー

ジーン·樋野 初等部校長

 「神は人をコミュニティのために造られた」とは、CAJの基幹となる価値観の一つです。学校の内外を問わず私たちは皆、大なり小なりコミュニティに属しています。もともと児童は教室というコミュニティに属するものですが、彼らが初等部というより大きなコミュニティの一員であると感じられるような新しい方法を導入してみました。

 初等部では5月に、フィールドデーというイベントを何年も前から開催しています。この日は競技·競走の日です。児童たちは、異なる学年が一緒になったチームに分かれて競い合います。チーム内の結束を強めるために、2019年では、年の初めにフィールドデーのチームを児童たちに知らせることにしました。その日からフィールドデーの日に向かって、互いをよく知り合い、チームとしての働きを活性化させる時間を十分に与えたのです。

 一つのチームには、異なる学年の児童と23名のスタッフがいます。チームとして活動する日には、スタッフがチームをリードします。児童は毎年同じチームに所属して、隔月で3040分ほど集まります。今年は、スタッフがチーム独自の活動を計画しました。ゲームをしたり、児童たちが温かい飲み物を配ったり、感謝のカードを作成したりしたのは、チーム活動の一環でした。

 チームとして活動していて、楽しいと思ったことは何かという質問に、次のような答えがありました。

緑チーム: チームとして活動すること自体が楽しかった。お互いをよく知ることができてとても良かった。


黒チーム: キャンパス内のいろいろな所に行って、先生や職員の人たちにコーヒーをプレゼントしたことが良かった。


青チーム: チームに友達がいる。このチーム大好き。


黒チーム: シークレットハンドモーション。カレル先生はとても面白いです。テーマは、みんなを愛することです。


白チーム: ゲームが楽しかった。


 初等部でのコミュニティーづくりは継続されます。そしてフィールドデーでは、それぞれのチームが励まし合い、協力し合って、ベストを尽くす姿を見ることができるでしょう。

Elementary and Community

Jean Hino, Elementary Principal

One of CAJ’s core values is “God designed people for community.” We are all a part of many communities inside and outside of school. Students are part of their classroom community, but, in elementary, we have introduced a new way for students to feel included in the larger elementary division.

For many years now, the elementary division has had a Field Day event in May. Traditionally, the day is filled with relays and various competitions, with students competing in teams composed of different grade levels. In 2019, to help build more of a collaborative team, the students were introduced to their Field Day teams at the beginning of the year so students could get to know one another better and work as a team prior to Field Day.

Each group has students from each grade level and two or three staff members who lead the group during the team activity days. The students stay on the same team from year to year and gather together for 30-40 minutes every other month. This year, the staff leaders have been encouraged to plan their own activities. These have included games and service opportunities, such as handing out hot beverages and making thank-you cards.

Here are some responses when students were asked what they enjoy about team activities:

Green team member, “Getting to work as a team and getting to know each other.”


Black team member, “We go places and give stuff like coffee.”


Blue team member, “Friends are there, it’s a good group.”


Black team member, “Secret hand motion. Mrs. Carrell is so funny. Our theme is to love everyone.”


White team member, “Doing games.”


We look forward to continuing this community-building effort and seeing all of the teams encourage and collaborate together to do their best at Field Day.



11年生「正義」プロジェクト

ネーリ·ポッター、11年生ヒューマニティ教師

11年生のヒューマニティのクラスは、歴史と英語を組み合わせたクラスです。生徒はこのクラスで、正義、慈善、代行、連携といったテーマでそれぞれ原則を学びます。前期のクラスで歴史と文学を通してこれらの概念を学んだ後、生徒たちは自分たちのキャンパスやコミュニティに目を向けて、そこにもっと正義をもたらせるテーマを探し出し、具体的な提案をしていきます。今年は、キャンパス内に小さな改善をもたらすことができました。(女子トイレに生理用品を置く、先生や職員の方々の職場にフェアトレードコーヒーを置くなど。)キャンパス内のイベントでは、食べ物の販売をしたり、ゲームや情報提供のブースを設けたりしました。この時の食べ物の販売は、コロナ禍で経済的に苦境に立たされた地元店舗を手助けしようと、その店舗から販売品の提供を受けることができました。

2023
年を振り返って、各グループが取り組んだ生徒からの活動報告です。

フェアトレード グループ。 私たちは、CAJで購入するコーヒーがフェアトレード認証のものであることを確認することから始めました。フェアトレードとは、商品を生み出すのに適正な労働代金が支払われた製品のことです。さらにフェアトレード製品の利点を強調し、その商品を購入する消費者がもたらす力について理解を深めるイベントもコミュニティーの中で実施しました。


ウクライナ グループ。私たちは、ウクライナ難民の日本での生活を支援するためにS.U.R.J.(Support Ukrainian Refugees in Japan)を結成しました。そのちょうど1年前にウクライナで戦争が始まりました。寄付を募ろうと、6年生のクラスと協力して折り紙でひまわりを折ったり、イベントでお菓子を販売したりしました。難民の方々の生活に幾らかでも貢献できたという実感を得たことや、活動を通してクラスメートとの絆を深めることができたことは、素晴らしい経験となりました。


海洋保全 グループ。11年生のプロジェクトとして、海洋保全活動を取り上げました。(日本近海に漂着するプラスチックゴミを対象にしました。)ゲームをしたり食べ物の販売をしたりと、一時は大変な状況になりましたが、いろいろな人たちと関わることで、CAJのコミュニティの中で問題意識を高めることができたと思います。素晴らしい時間を過ごすことができました。


生理の貧困 グループ。私たちのグループは、生理の貧困を軽減するために討論会を実施したり、資金集めをしたりしました。生理用品を買うことができず、生理の貧困を直接経験している人たちを支援するまとまった資金を調達することができました。CAJコミュニティの寛大さに感謝します。11年生による、この「正義」プロジェクトによって、私たちは伝えることと協力することにおいて大きく成長したと思います。これからも良い目的のために貢献したいと思います。

Juniors and Justice

Nelle Potter, Grade 11 Humanities

Grade 11 Humanities is a combined History and English class in which students study principles of justice, charity, agency, and solidarity. After a semester of studying these concepts in history and literature, students research and propose topics to bring more justice to our own campus and communities. Research this year culminated in small improvements on campus (such as period products in girls' bathrooms, fair trade coffee available in staff work areas) as well as an on-campus event with food, games, and informational booths. Some of the food at the event was provided by local businesses as part of one of the projects to increase market share for local businesses struggling economically after COVID.

Here are some of the reflections and summaries from the groups in 2023:

Fair Trade Group: We first set out to ensure that coffee bought by CAJ administrators was fairtrade-certified --made by workers paid decently for their labor-- but we also ran several events to educate the community about the benefits of fairtrade products and the power of consumer behavior.


Ukraine: The Ukrainian war started exactly one year before we formed S.U.R.J. (Support Ukrainian Refugees in Japan) to help Ukrainian refugees adjust to life in Japan. In collaboration with the grade 6 class, we folded origami sunflowers for donors and sold sweets at the event. It was a wonderful experience to contribute to the refugees' lives and bond with classmates.


Ocean Conservation: For our Junior Project, we came together to help ocean conservation efforts (regarding plastic trash clogging oceans around Japan). Although it was chaotic since we were dealing with a lot of things, including different games as well as selling food, we had a great time engaging with different people and being able to raise awareness within the community of CAJ.


Period Poverty: Our group decided to create discussions about and raise money for the alleviation of period poverty. Thanks to the generous CAJ community, we were able to raise a sizable amount to give to those experiencing period poverty first-hand and unable to to afford sanitary products. Overall, the Junior Justice Project has pushed us to become strong communicators and collaborators while helping us contribute to a good cause. 


CAJの図書室とコミュニティー

ジェイミー・ラス、CAJ司書

新型コロナウィルスは多くの悲しみを私たちにもたらしました。命や健康を奪っただけではなく、コミュニティーやサポートさえも奪ったのです。CAJの図書室は、コロナ禍の初期には、とても寂しいところでした。図書室で長時間過ごすことは禁じられていたので、図書室は司書と本だけの場所のようで、生徒が来てもすぐに本をとって退出する、という感じでした。保護者は本を借りるために予約を入れなければなりませんでした。テーブルの上のアクリル板は教師たちがミーティングをするのを難しくしていました。

図書室はコミュニティーとサポートの場所であるべきところです。そのために私たちは工夫をこらしました。この3年間の間、新しい方法でコミュニティーをサポートできないかと考えたり、古い方法に手を加えることはないかと考えたりしました。日本のインターナショナルスクールが参加しているサクラブックプログラムは、読書への愛着を高めるために、仮想投票や教室ごとに小さなお祝い会を行いながら、引き続き継続できました。また、オンラインのオーディオブックや電子ブックプラットフォームを活用し、自宅でも、旅行中でも、通学途中でも、すべての利用者が素晴らしい本にアクセスできるようにしました。英語を学んでいる児童生徒にとっても、オーディオブックを聞くことで学習の助けを得ている児童生徒にとっても、大きなサポートになっています。

もっとも大きな変化は、「ライブラリーラボ」と呼ぶ多目的ルームを設置したことです。この部屋には、大きなホワイトボード、テーブル、床に座れるクッション、そしてプロジェクターがあります。ライブラリーのクラスはこの部屋で行っています。このクラスでは、文学への愛着をはぐくみ、リサーチの仕方や情報を取得する方法を教え、デジタル化した世界に賢く対応するにはどうすればよいか、指導しています。でもこの部屋は司書が使うだけではありません。教師たちの企画、大学のプレゼンテーション、児童生徒の共同学習、教師の小グループへの指導など、多くの活動のために使われています。

CAJ
の図書室はコミュニティーの中心(バブ)であって欲しいと願っていますが、図書室の利用者はその中心につながる一本一本の軸(スポーク)なのです。新型コロナウィスル感染症対策が緩和されたので、児童生徒、保護者、ホームスクールをしている家族が、コロナ禍以前のように図書室で時間を過ごせるようになったことを私たちは心から喜んでいます。本を借りるだけではなく、読書をしたり、宿題をしたり、一緒に作業したり、プロジェクトのプレゼンをしたり、個人指導をしたり、という場所に図書室が使われています。図書室の空間に再びコミュニティーが作られていくことは、私たちの仕事のやりがいです。皆様が図書室に来て、図書室というスペースを楽しんでくださることで、CAJのコミュニティーがさらに成長しより良くなるようにもっともっと工夫をしていこうと思っています。


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